とりあえずいってみる?

スローペースな旅やらおでかけやらの備忘録。

上野で牡丹と東照宮とアラビア展

上野東照宮とぼたん苑と東京国立博物館

2018年4月29日(日)
 
一度は行ってみたいと思っていた上野のぼたん苑。
そういや、上野は何度も訪れているけれど、東照宮って行ったことがあったかな?
ついでに東博で開催されている「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝」展も見たいし、庭園が解放されているので散策したい。
というわけで、ゴールデンウイークの始めは上野に出かけることにした。

上野東照宮ぼたん苑

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これは牡丹
 
今年は桜を皮切りに全体的に花が咲くのが早い。
上野の春牡丹も例年はGW明けくらいまでは見頃らしいが、今年はもう終わりかけらしい。HPを見てみると遅咲きの牡丹と芍薬が見頃だそうだ。
 
ぼたん苑は東照宮の参道脇にある。苑内は思ったよりも広く、通路の両脇に植えられている花を観賞できるようになっている。種類自体は多くはないが、時期の違うものをまんべんなく配置しているようだった。苔や緑も青々とし、和傘が差し掛けてあったりととても風情がある散策となった。
 
後ろで男性グループの「あれツツジかな?」「ツツジだろうな、多分」「そうだな、ツツジだな」という声がしたので振り向く。思わず「あれはシャクナゲ(石楠花)ですよ」と言ってしまったが、後でシャクヤク(芍薬)も出てくることを思い出した。お兄さんたち混乱しないといいのだけれど。
 

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こっちは芍薬
 
因みに牡丹と芍薬の違いは「木」か「草」らしい。
言われてみれば、牡丹は茶色い幹や枝が見えるし、芍薬は緑の茎の先に花が付いている。また、牡丹は大輪で華やか、芍薬は小ぶりで可憐というイメージもあった。
ぼたん苑の最後は小さな日本庭園があり、五重塔が見えた。
 

上野東照宮 

ぼたん苑の出口をくぐると東照宮の手水舎と能楽堂の前へ出た。
能楽堂では薩摩琵琶の弾き語りをやっている。琵琶といったら耳なし芳一のイメージがあるからか、物悲しくもちょっと背筋が寒くなる気がする。そんなところも相まって、非常に風情があった。
 

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煌びやかな上野東照宮
 
東照宮は金色がとてもまぶしい。うん、多分初めて来たと思う。
ぼたん苑で東照宮との共通券を購入したのだが、中まで見学して本当に良かったと思う。
 
金色の本殿を取り囲む朱色と緑の塀が美しい。上段には野山の動物と植物、下段には海川の動物の彫刻が施され、内側の手すりには日本語と英語で生き物の名前が貼ってあった。
大楠は樹齢600年以上の上野の祖木といわれている御神木だそうで、自撮りできるようにカメラを置く台まである。スマホの待ち受けにしてみたので、何か御利益があればいいな。
本殿も唐門も豪華絢爛キンキラキン。本殿の中は見学できないが、有料エリアを見学する価値は十分にあると思う。何より、唐門の内側がとても素晴らしかった。
 

上野大仏

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上野大仏とパコダ
 
ぼたん苑と東照宮の後はすぐ近くの上野大仏へ。小高い丘の上にあり、パコダのドームのような壁や先端が目印となる。
大仏といっても顏だけなのだが、戦争や震災を乗り越えて残った様から「これ以上落ちない」ということで「合格大仏」として受験シーズンなどは人気なのだそうだ。
パコダは観光目的で建てられたそうだが、中には薬師如来月光菩薩日光菩薩が安置されている。元は東照宮にあったのが寛永寺に移され、パコダの本尊となったそうだ。
 

東京国立博物館

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次に向かったのは東京国立博物館。お目当ては表慶館で開催されている「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝」展である。
全てサウジアラビア王国からの品で常設展示の料金で見学でき、なおかつ写真撮影もOKという、太っ腹な展覧会である。
またこの表慶館がとても素敵な建物なのでワクワクも倍増である。(ただし古い建物なのでトイレは少ない)
 
展示はアラビア半島の文明の始まりから香料などの交易で栄えた時代、巡礼の道、王国の誕生とコンパクトながら見ごたえのあるものばかりだった。
図録はどうしようか迷ったが、かなり分厚かったので断念する。図録や(今回はないが)音声ガイドはデータ販売してくれないだろうかといつも思う。DVDかBD版でもいいんだけれど。
 

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お気に入りはメノウでできたザクロ
 
ちょっと時間がなくなってきたが、涼みがてら東洋館へ行く。この東洋館がまたお気に入りスポットである。
大好きなメソポタミアのものもあるし、中国の書やおもしろい所ではお墓の扉のレリーフヒンドゥー美術、インドの布などもある。エジプトのものもあって、ミイラも展示されている。
 
またミュージアムシアターでは「伊能忠敬の日本図」というブログラムをやっていて、時間がぴったりだったので入ってみる。伊能忠敬の地図を作った軌跡や実際の測量方法などを解説してくれる、とても面白いものだった。
そしてこの地図の一部は常設展示で見られるらしい。が、時間切れで見られず。
すっかり忘れていて庭園も散策できずに終わった…。
やはり東博と(科博も)だが数時間では足らない。一日いても楽しい博物館である。
 

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そんなこんなで上野で芸術と文化を堪能した休日となった。

 
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