とりあえずいってみる?

スローペースな旅やらおでかけやらの備忘録。

福井・恐竜と東尋坊と苔の神社・1

そうだ、東尋坊へ行こう

2020年11月27日(金)
 
Gotoトラベルキャンペーンを利用してどこかへ行こうと思い、一度行ってみたかった福井にした。
クーポンやその他の割引を検討した結果、Yhoo! トラベルを利用し飛行機で行くことに。
飛行機に乗るの、10年ぶりくらいかもしれない…!

羽田から小松へ

海外はおろか、国内でも飛行機に乗るのはずいぶんと久しぶりだ。
羽田空港はチェックインから荷物の預かりまで全てセルフでできるようになっている。
完全に浦島太郎状態だったので、係の人に助けながらも無事に手続きをすませた。
 
小松空港行きの飛行機はほぼ満席である。
多くの人の目的地は金沢らしい。そちらいつか行ってみたい。
 
さて、空港のホームページでは金沢市内へはあっても、福井駅前行きのバスは運休となっていた。
路線バスと鉄道を乗り継いで行くつもりで、のんびり空港の恐竜パネルの写真を撮っていたりした。
行き方を確認するついでに念のためバスの有無を聞いてみると、何と運休していないと言う!
しかももうすぐ出発するとのことで、慌てて観光案内所の方の先導でバスへ向かった。
どうやらきっちりとした時間というより、飛行機に接続する形で出発するバスのようだ。
金沢方面に比べ、福井駅前へ向かう乗客は5~6人程度。
バスに間に合ってよかった。現地で確認するのは大事だな。
 

えちぜん鉄道 三国芦原線

バスはえちぜん鉄道側のロータリーへ到着。

福井駅北陸新幹線の伸延工事の真っただ中だが、えちぜん鉄道はすでに綺麗になっていた。
ホテルで荷物を預けてから再び駅へ戻る。
フリー切符を調べてみたが、あいにく平日の設定はなかったので、窓口で切符を購入した。
 
えちぜん鉄道にはアテンダントさんが乗っている。
列車はワンマン運転なので、車内での精算やお年寄りの乗降の手伝いなど、忙しく動いている。
顔見知りの常連さんが多いのか、みんなにこやかに挨拶していく。
観光客もきちんと気にかけてくれて、柔らかな福井弁にもほっこりした。
 

甘エビ丼を求めて

三国港駅に到着後、東尋坊へ行く前に昼食を取ることに。
ガイドブックで何件か目を付けていたが、駅の近くはどこも行列ができていた。
なので海沿いを歩いて「はまさか」というお店を目指すことに。
途中、線路の終わりも眺めていく。
終着駅の、線路の終わる所が好きなのだ。
 
さて、11月の終わりの終末。
すでにカニは解禁しているのだが、私はカニよりエビ派だ。
狙うのは甘エビ丼なのである。
そして「はまさか」の甘エビ丼はお頭付きなのだ。
味噌まで存分に味わえるのだ。
まぁこのお頭でお味噌汁付きだったら尚良かったのだが…。
食べたかった甘エビ丼を堪能して満足したのであった。
 

東尋坊

駅の近くのバス停から東尋坊へ向かう。
このバス、隣の三国駅が始発のようだ。
三国は街並みがレトロらしい。そちらもいつか散策してみたい。
 
東尋坊のバス停から続く商店街が、昭和の観光地という雰囲気でワクワクしてくる。
観光客や修学旅行生などもいてそれなりに賑わっている。
そして坂道を下ると見えてきたのが柱状節理の絶景、東尋坊である。
 
サスペンスドラマによく出てくる東尋坊は自殺の名所でもある。
荒々しい波、断崖絶壁、時間帯によっては恐ろしくも感じるだろう。
東尋坊」という名も、乱暴者だったため崖に落とされた破戒僧が由来だそうだし。
 
しかし、昼間の東尋坊は明るい観光地だ。
家族連れやグループなど、様々な人が絶景を楽しんでいる。
ヒールを手に裸足で歩く女性は「知っていたらスニーカーで来たのに!」と言っていた。
妊婦さんや赤ちゃん連れの家族も端の方まで行っていて、見ている方がハラハラする。
柵はないし足元は不安定で怖いことこの上ないのだが、私も崖の近くまで行ってみた。
恐る恐る覗き、荒々しい波と岩の迫力を楽しんだ。
 

東尋坊タワー

崖の上から見たのなら、海の上からも見たい。
遊覧船のチケット売り場へ行ってみたら、今日は風が強いので乗り場が変更になっていた。
本来は崖の下の入り江らしい。
あの階段を上ってくるのは大変そうだな、と思っていたので波止場に変更になっていたのは良かったのだが…。
 
遊歩道を歩いて25分とあったので、バスではなく散策がてら行ってみることにする。
途中、昭和感漂う東尋坊タワーにも寄る。
このタワー、個人の所有物なのだそうだ。
エントランスもお土産コーナーも展望フロアも全て昭和感があふれているが、手入れは行き届いている。
展望フロアは貸し切り状態で、てれぼーくん(有料望遠鏡)のしゃべる声だけが響き渡っている。
「ぼく てれぼーくん! 遠くの景色がうーんと大きく見えるよ。見てね!」と元気の良い声が…。
見晴らしは良く雄島は見えるが、東尋坊の崖はほとんど見えない。
折角なのでてれぼーくんから雄島の柱状節理を眺めたのだった。
 

遊歩道と製塩遺跡

再び遊歩道に戻り、遊覧船乗り場のサンセットビーチを目指す。
しかし思ったよりも距離がある。
遊歩道というか、ハイキングコースのような場所もあり、歩いてきたことをちょっと後悔する。
景色はすごいし、途中の製塩遺跡も気になって寄ってしまったせいで時間もかなり使っている。
おまけに天候も崩れ始めてきた。遊覧船が運休したり終了時刻になっていたらどうしようと焦る。
ようやく見えてきた港だが、乗り場がいまいちわからずウロウロすると、小型の観光船が見えてきた。
 

遊覧船に乗ろう

安堵して切符売り場を探すが、臨時の発着所なのでワゴン車で精算するらしい。
因みに遊覧船はGotoトラベルクーポンが使えるが、私のは電子版なので初日の15時以降に有効となる。
ただいまの時刻は15時少し前。待つのも面倒だったので、そのまま現金で支払った。
 
遊覧船はまず全体像を掴むように東尋坊を過ぎ、雄島の近くで折り返す。
折り返しは雄島や東尋坊の側を、観光案内のアナウンスをしながらゆっくりと進んでいく。
海から見上げる柱状節理の崖はまた別の迫力があり、とても美しかった。
 

はちみつ屋でエネルギー補給

遊覧船は再びサンセットビーチへ戻ってきたが、バスを待つより駅まで歩いた方が早いかもしれない…。

というか、お昼を食べたお店に近いんじゃないだろうか。
すごく疲れてしまったので、行動食として持ってきたかりんとうをどこかで食べようと歩いていたら見えてきたのが「はちみつ屋」の看板。
店構えも可愛らしく、看板にあったはちみつソフトクリームがとても気になる。
まだ営業しているとのことなので、クッキーとプリンとソフトクリームを購入。
ソフトクリームははちみつがかけてあった。
このはちみつがソフトクリームの冷たさで固まり、べっこう飴のようで美味しかった。
 
甘いものは気力と体力を回復する。
見覚えのある店の前を通り過ぎ、三国港駅へ到着した時にはすっかり夕暮れとなっていた。
 

眼鏡橋えちぜん鉄道

駅に到着するとちょうど福井行きの列車が停まっていた。
間もなく発車するので乗るかアテンダントさんに聞かれた。
わざわざ声をかけてくれたことに感謝しつつも、近くを散策したいので1本見送ることにする。
駅のベンチでプリンを食べ、気になっていた眼鏡橋の上へ行ってみることにする。
 
この眼鏡橋は明治末期から大正元年にかけて築かれた、レンガ造りの単アーチ橋。
強度を保つため、「ねじりまんぼ」というねじまげたようにレンガを積み上げる、珍しい工法が採用されたそう。
橋の上の部分は鉄のアーチがあり、通り抜けた列車はサイズがぎりぎりのようにも見えた。
 
駅に戻る際、地元のおじいさんと少しだけお話する。
アテンダントさんもそうだが、福井弁は柔らかくてとても聞き心地が良い。
漫画「ちはやふる」の新が好きなので、あちこちで耳にする福井弁に内心ときめいていたのだった。
 

居酒屋選びは自分を信じろ

福井駅に戻りホテルにチェックインした時はすでに夜。お腹もペコペコである。
観光案内所でクーポンが使えるお店を紹介してもらい行ってみる。が、予約で満席であった…。
こうなればクーポンが使えなくても良い。自分の直感で店を探すのだ。
そうして入ったのが「郷土料理 福井地酒 はやし」。実に自分好みの居酒屋だった。
 
時間帯のせいかご時世か、店内は座敷に地元のグループがひとついるだけだった。
カウンターに座り、土地のおススメのものとお酒をいただく。
やがてカウンターにはもうひとり、出張で訪れたという女性が現れた。
同じように日本酒と料理を楽しむ姿に少しだけ会話をする。
いつもならもっとお話しをしたいが、今は近くには行けないからね。
お店の方も料理もお酒もとても美味しかった。
メニューにおススメらしいぜんざいがあったが、そこまでたどり着けなかったのが心残りだ。
ひとり飲みはあまり種類を頼めないのが難点である。
また福井に行った時はぜひ訪れたいお店だ。
 

夜食にミニラーメンを

今日の宿に「福井マンテンホテル駅前」を選んだのは訳がある。
ひとつは大浴場があることと、もう一つは夜食にラーメンがあるからなのだ。
 
居酒屋で満腹になったはずだが、お風呂上がりのラーメンは別格。
小ぶりのラーメンはスタンダードな味でとても美味しかった。
久しぶりの旅行で疲れたが、心と胃袋は大満足の1日目なのであった。
 

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ふくふく福井2020(1) 東尋坊は明るい観光地
ふくふく福井2020(2) 静寂の苔の神社 
ふくふく福井2020(3) 魅惑の恐竜博物館
ふくふく福井2020(4) 福井駅周辺と宿泊編
ふくふく福井2020(5) 乗り物いろいろ編